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さっそく、蔵元が栓をあけメスシリンダーに
「白酔イ号」「白酔ロ号」の2つの原酒を比率を変えながらブレンドしていきました。米の旨みを醸した「白酔イ号」、香りとキレを醸した「白酔ニ号」。それぞれの原酒単独イ・ニとそれを
A 3:7 B 5:5 C 7:3で
ブレンドした5種類のグラスがきき酒会のメインテーブルに
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香りを確かめながらきき酒が始まりました。
その最初のグラス「ニ」のグラスから口に含んで口の中で転がすように空気と混ぜ合わせた。
飲み干した坂井会長が急に目を見開いた。
「え?これ、本当に生貯として飲んだニ号タンクの原酒?」
蔵元 「そうですが・・・」
と含み笑いを微かに浮かべて答えた。
会長 「えー。こんなに変わるものなの、酒って・・・」
蔵元 「そうですね、夏を越えると若さが取れ、旨みが出てくるんです。」
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会長 「新酒も生貯もよかったけれど、こりゃぁいいね。」
副会長 「うーん。本当だ。別の酒のように感じるなぁー。酒って不思議な生き物だね!」
「酵母が生きていますから、どんどん変わっていく。でも、お預かりしているこちらはヒヤヒヤですよ。どう変わるかはだいたい見当はつけているんですが、実際にどう変わっていくかは実際に呑んでみないとわからない」 |
会長 「Aは、少し重いなぁ。最初は良かったけれど何杯か呑むと、後口が重い。長く呑みたいという感じじゃないような気がするなぁー」
副会長 「特に、Bのグラスが旨いなぁー。呑んじゃったから。蔵元もう少しBのグラスを作ってよ。5:5ね。イ・ニはそれぞれの原酒のストレートでしょ。僕はニも好きだなぁー、全然呑み飽きない感じ。喉にスッーと入るし、辛味がピンと立ってるし。」
蔵元 「ニはいいでしょう。グイグイいけちゃう。でも、もう少しAを呑んでみてくださいよ。また印象が変わりますから」
会長 「でも、こうやって何杯か呑んでいくと、最初は旨いと思っても、だんだん評価が変わっていくなぁー」
副会長 「そうそう。何ていうか・・・旨いけれど呑み続けるなら、コッチかなって」
会長 「それに、五百万石にありがちな味のダレがないね」
蔵元 「麹米に山田錦を使っているからでしょうね。これが山田錦の米です」
会長 「さすが凄みがあるねぇ、米粒がでかい!」
蔵元 「有機肥料で育てないと、ここまで粒がしっかり太らないんです」
会長 「うーん。あの。Cのグラスも旨いけど、こうやって呑み続けていると、また変わってきたな。
蔵元・・・5;5じゃなくて、6;4にしてきてくれる?」
副会長「そう言われると、Bは香りが少し邪魔に感じるね」
(蔵元が「白酔イ号」「白酔ニ号」を6;4でブレンドし差し出す)
会長 「ん!コッチがいいなぁー。旨い!旨い!」
副会長 「そうそう、コレ。これ、うまいなぁー」
蔵元「(グッと呑み干す)ん・・・。これいいですね」
会長「で・・・しょう。これ。これにしましょう。米の旨みがグッとのっていて、香りもいい。けど、邪魔にならない」
副会長 「やっぱり純米じゃないと、こういう旨さはだせないな」
副会長 「ふっくらとして味の幅があって、優しいほのかな香りもある。
それに、ピンと辛味があって、喉に消えた後、べたつかない」
会長 「こりゃヤバイ酒だなぁー(笑)」
副会長 「幸せでいいじゃない。 |